2015年1月13日火曜日

ナショナルデータベース(NDB)活用の現況と今後 第1回(全3回)

 近年、ビッグデータの活用が一種のブームとなっており、医療分野においても各種活用が進められています。ビッグデータの定義は様々ですが、医療分野のビッグデータとしては、厚生労働省が整備してきたナショナルデータベース (以下、NDB)も含まれるのではないでしょうか。

 NDBとは、国が保有するサーバに格納されたレセプト情報・特定健診等のデータベースを指し、その規模は平成26年2月末時点でレセプト情報が72億件、特定健診等情報は約9,000万件に上ります※1。

 厚生労働省は、平成23年度から同省で毎年作成している社会医療行為別調査の集計へのNDB活用を開始したほか※2、行政機関・研究者等への提供(以下、NDB第三者提供)も平成25年度から本格運用しています。

 本コラムでは、主にNDB第三者提供による研究への活用のこれまでとこれからを簡単にご紹介したいと思います。

1. NDB第三者提供の実績

 NDBの第三者提供は、平成23~平成24年度の2年間の試行期間を経て平成25年4月より本格運用されています。試行期間中に第三者提供が行われた件数は19件、本格運用開始後に、第三者提供が行われた件数は20件に上っています※3。なお、データ提供が行われた延べ39件のうち、国の行政機関が5件、都道府県が2件、研究開発独立行政法人が5件、大学院を含む大学が23件(うち国立大学12件)、その他が4件と、NDBのユーザーとしては大学が目立ちます※4。

 次節にご紹介するように、実際にNDBを利用した研究成果も発表され始め、研究への活用の仕方もイメージし易くなりつつあると考えられます。第三者提供については多少手続きの煩雑さ等があるものの、提供数については今後も堅調に伸びていくものと考えます。


第2回へ続く...


第3回はこちらをご覧ください。


<注釈>
※1 厚生労働省 レセプト情報等の提供に関する有識者会議「レセプト情報・特定健診等情報の利活用の促進に係る中間とりまとめ」平成26年3月20日(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000042585.pdf)
※2 厚生労働省 厚生労働省統計一覧より「社会医療行為別調査:調査の概要」(http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/26-19a.html#link08)
※3 厚生労働省 レセプト情報等の提供に関する有識者会議およびレセプト情報等の提供に関する有識者会議 審査分科会資料よりPRRISM集計(件数は申出時期で分類しており、提供が翌年度となったものも含む。)
※4 厚生労働省 レセプト情報等の提供に関する有識者会議およびレセプト情報等の提供に関する有識者会議 審査分科会資料よりPRRISM集計(分類は「レセプト情報・特定健診等情報の提供に関するガイドライン 平成25年8月改正」に定められたデータ提供先の範囲に記されている分類に基づく。)